ザグレブでは、街の中を歩いていると、植物や木々が植えられた憩いの場がいたるところにあります。ある一つの街に、独自の自然公園が存在するのは偶然ではありません。そしてザグレブでは、街の中心部の近くに、人々の間で行楽地として人気のあるメドヴェドニツァ自然公園があります。街中にある通りや広場は、緑地化された公園や庭園によって区切られています。19世紀には、アッパータウンにシュトロスマイエル歩道が整備されました。そこでは、今日、詩人たちの団体であるA.G.マトシュの建物から、最もロマンチックな街の全景を楽しむことができます。19世紀における市民文化の高水準を証明するのは、8つの緑地化された広場から構成されるレヌチの「緑の蹄鉄」であり、これはダウンタウンの中核をなしています。それらの緑地化された広場の中で最も人気が高いのは、ズリニェヴァツです。ズリニェヴァツは、プラタナスの並木で有名です。このプラタナスは、100年以上前にトリエステから移植されました。噴水、音楽演奏用の大型テント、ならびに偉人たちの胸像は過去へといざなうタイムマシーンです。
すでに120年以上も前から、多数のザグレブ市民たちは毎日気象表示板の近くで足を止め、正確な天気、その日の気温、ならびに湿度を確認していました。初代クロアチア王国の国王にちなんで名付けられたトミスラヴ王広場では、鉄道でザグレブに到着した旅行者たちがこの上なく美しい芸術展示施設と大聖堂の景観を目にします。特別な展示会の開催場所である芸術展示場は、1896年にブダペストでおこなわれた万国博覧会の際に、クロアチア展示館として建設されました。この展示場は、その当時としては先進的な鉄筋構造の建造物であったため、万国博覧会が開かれてから2年後に現在ある場所へと移設され、人々にお披露目されました。その近くには、もう一つ人々が街の雑踏から逃れられる場所があります。植物園は、ヨーロッパにある植物園の中でも最も多くの植物を収集しているものの一つであり、その数は約1000種類にもおよびます。
大聖堂の周囲の塁壁の背後には、リブニャク公園があります。この公園では、かつて聖職者たちが金曜日になると、肉抜きの昼食を食べるために魚を釣っていました。街の東部には、広大なマクシミル公園があります。ザグレブで最も大きな公園であるマクシミル公園がイギリスの庭園をモデルにして整備され、またそこに華麗な展示館が設置されたのは、ちょうど19世紀の事です。また20世紀の前半には、有名な動物園の中に動物の飼育小屋が設置されました。街の中心の外にある丘には、街の中央墓地であるミロゴイ墓地があります。19世紀末に作られた拱廊、展示館および丸屋根は、著名な建築家であるヘルマン・ボレによって建設されました。実際に、この中央墓地は過去にこの世を去った著名人たちが安らかに眠る場所であり、またヨーロッパにおいても最も美しい墓地のひとつです。しかし同時に、この墓地は一般の人にも開放されている非常にきれいな公園であり、なおかつ美術館でもあります。
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